墨田区PJ-DX2024
墨田区での3年間の取り組みから考える、実践的な研修とは?
「いろんな企業のDX研修があるけれど、どれが自分たちに合うのかわからない…」
そんなふうに悩んでいませんか?自治体の職員として、限られた予算や時間の中で最大の成果を上げたい。でも、どの研修を選ぶべきなのか、その判断は簡単ではありません。
- 「DX研修ってどれも似ている気がするけど、何が違うの?」
- 「庁内の職員全員に納得してもらえるような成果を出したいけど、それが実現できるの?」
- 「他の自治体ではどうやってDXを進めているんだろう?」
私たちも多くの自治体の担当者から、同じような悩みを聞いてきました。そして、その声に応えるために設計したのが、「実践型のプロジェクト型研修」です。
墨田区の取り組み
墨田区と共に取り組んだ3年間のDX研修では、単なるスキル習得に留まらず、職員が自ら改革を進められるようになることを目指しました。
研修メンバーの選定については、毎年募集方法を変えることで、現在の墨田区のDX推進状況にあったメンバーを選定することが可能となっています。
1年目では庁内のDXを進めたいと思っているメンバーが志願し、
2年目では各課から選りすぐりのメンバーを推薦してもらい、
3年目となる今年はチーム単位の募集を行い、下記のテーマで全5回の研修を進めていきました。
1班 DXによる営繕業務の効率化 公共施設マネジメント推進課
2班 介護認定DXで迅速化 介護保険課 認定・調査担当
3班 特別養護老人ホームの入所申請 業務に係るDX
4班 老人クラブ手続き電子化計画 「書かせない」&「提出しない」 助成金事業の実現
5班 来庁しない窓口
実際の研修内容:体験型の学び
- 第1回 アセスメント&サービスデザイン
現行業務のフローを整理し、課題を洗い出し、ユーザーリサーチを通じてニーズを明確化します。 - 第2回 サービスデザインと新業務の構築
課題を再定義し、シックスハット思考法を用いて新しい業務フローを設計。費用対効果も算出します。 - 第3回 市場テストとブラッシュアップ
上長レビューを実施し、修正点を洗い出し、リスクや課題への解決策を模索します。 - 第4回 マインドチェンジ
フェーズごとに、組織と個人の行動変容を整理し、業務改善に向けた優先順位をつけます。 - 第5回 提案資料の作成と最終プレゼン
提案書を作成し、実現可能なプランを最終報告としてまとめ、庁内の理解を得る準備を行います。
研修の特徴:伴走型アクティブラーニング
この研修は「座学で学ぶ」ものではありません。「伴走型アクティブラーニング」を通じて、参加者が自ら考え、悩み、そして腹落ちすることを目指します。以下の3つを重要視しています:
- マインドチェンジ:変化を受け入れ、自ら行動を起こす視点を養う
- スキルの習得:デザイン思考や問題解決力を実践的に学ぶ
- 庁内の横展開:得た知識を職場全体で共有し、継続的なDX推進を可能にする
研修自体は全5回となっていますが、演習とはいえ実際の業務改善を考えていくのに時間内で検討しきることは難しいです。
研修内で決めきれなかった内容は持ち帰りとなり、このためメンバーは自主的に話し合う会を設けたり、研修中に講師へ質問などしながら進めていきます。
また、伴走は庁内でも行われています。
研修中に自分たちの提案を検討段階で上司からフィードバックをもらう回が含まれており、その中では実際に事業として考えたときにどうなるか?どういった観点が足りないのか?を指摘してもらいます。
この体験やフィードバックを伴うことで、上司も研修メンバーがどのような取り組みをしているかを知ることができるし
より実践的な考え方身につけることが出来ます。
庁内での取り組みを知ってもらう「最終報告会」
墨田区では研修の集大成、また研修で取り組んできた課題を実際に解決するべく 区長や所属長に向けた最終提案という名の報告会で、区長と所属長からコメントをいただきます。
研修生はこの報告会の為に、全5回の研修終了後もさらに提案書のブラッシュアップを行います。
半年ほどかけて進めてきた研修の集大成として、本気のDXを目指して研修メンバーは本気で取り組むため、最終回に行う提案書とは
似ても似つかぬ資料に仕上がってきます!
コメントの内容はどれも研修生のチャレンジを評価し、提案してくれてありがとう、 ぜひ一緒にやっていこう!という温かみ溢れる趣旨のものが多く、私たちも聞いてて感動しました!
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https://civictech-lab.jp/pjdx/index.html
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https://note.com/h_ichikawa/n/n945f78bb323f