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実績紹介

DX

黒部市社協ヘルパーDX

全体概要

2021年4月より黒部市社会福祉協議会(略:黒部社協)で行なっている事業の1つである、居宅訪問介護事業についての事業改革をシビックテック・ラボが行いました。

近年、社会福祉法人・福祉施設、事業所等では、人材確保とその定着が大変困難な状況となっており、働きやすく、やりがいをもって働き続けられるような職場づくりが必要となっています。  黒部社協が行う居宅訪問介護事業においては、利用者の状況、サービス実績の影響を受けて収入が左右されるなど、処遇が不安定で離職率が高い傾向にあり、労働条件の改善を通じて、ヘルパーの質の向上を図ることや、ICT化などによって業務効率の向上をはかり、生産効率を上げる事が継続的な課題となっています。

シビックテック・ラボでは障害分野における生産管理システムを開発した実績を活かし、サービスデザイン思考を用いたオリジナルのワークショップを通じて、業務内容から課題を見つけ出し、解決ソリューションを作成をシビックテック・ラボが担当し、黒部社協の皆さんと相談しながら進めていくことになりました。

このプロジェクトのポイント

    • サービスデザイン
    • BPR
    • 複数の解決策の提示

●課題解決までの流れ

年間スケジュールは下記の流れで行います。

  • 4-6月 目標・問題・課題のまとめ
  • 7-8月 新しい業務デザイン
  • 9-12月 プロトタイピング
  • 1-3月 実証テスト

●目標・問題・課題のまとめ

福祉業界では介護需要度の増加や人員不足、コロナウィルスの影響による業務の増加など様々な課題がありました。 まずは社内での業務は何があるのか、その中でどの業務に対してBPRを行うのかヒアリングを行います。

初回のヒアリング時点ではたくさんの課題が出てきましたが、業務のやり方が個々に違う部分が出てくるなど確立していない為、業務フローを確定させるためのヒアリングから行なっていきました。

業務フローの中での課題を挙げ出す様子

一筋縄ではいかないBPR

取り扱う課題の優先順位を確定してみても、いざ現場を観察してみるとすでに要望を満たせるシステムが導入されているが使い勝手が悪く利用されていないという現状が出てきました。 このままシステム開発を行うわけには行かないので、現状のシステムがどういった機能があり何故使われないのかなどを掘り下げる必要があります。 また、職員さんの行動を変更するには業務契約に大きく関わってくることになり簡単には変更できない部分もありました。

●新しい業務デザイン/実証テスト

月1の研修オンライン化

訪問介護は常勤・非常勤を問わず全職員が研修機会の確保を厚生労働省より義務付けられており、月1回を目安に年間研修計画を各施設の職員さんが策定しています。 そこで今回は、大学のオンライン授業などにも使われている、ラーニングマネジメントシステムを訪問介護研修として作成しました。

オンラインで研修を受講することで集合研修が難しい状態でも月1回の研修実施を可能にし、動画だけでは受講したかが判断できないという課題を解決。 また、訪問介護事業を行なっている他施設とも合同で研修を行うことで、研修カリキュラムの知見を共有することができ、考える職員さんの負担を減らすことができます。

オンライン研修のデモ研修画面

書類の転記ゼロと週間予定表自動作成

施設の利用者が新規申入れを行ってから、実際にヘルパーさんが訪問するまでには様々な計画や書類作成があります。 その必要書類の作成時に起こる、同じ内容の転機作業を減らすのに、googleスプレッドシートとGASを利用した自動書類作成機能を作成しました。

最初利用者データをPCに入力することで転記をする必要がなくなり、作業手順書や週間予定表を作成するときに必要だったデータの参照を人を通さなくて済むことでミスの削減にもつながります。 また、マスターデータが蓄積されることで、契約書等の転記削減や、いつ誰がどこにいたか?の確認なども検索ができるようになり緊急時の所在地確認にも時間の短縮となりました。

こちらは現在も職員さんと話しながら改善を続けています。

新規利用者受入フォーム

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